『産後ケア事業』ってご存じですか?
「産後お手伝いをしてくれる人がいない…」「産後が不安…」そんな方にはピッタリの産後ケア事業ですが、実際に利用しいる人は結構少なそうです。
そこで今回は、私が利用した産後ケア事業について、良かった点・不満だった点、実際に支払った費用など、リアルな産後ケア体験談をご紹介したいと思います。
産後ケア事業ってなに?
産後ケアは産後に家族等から十分な援助が受けれず、育児不安や支援が必要なお母さんと赤ちゃんを対象に、助産師による育児指導やケアを受けれる事業です。
産後ケアは自宅でケアを受けれる訪問型と、宿泊してケアを受けれる施設型の2種類に分かれます。
いずれも利用上限がありますが、訪問型・施設型の両方を利用することも可能です。
産後ケアって何をするの?
地域によって制度の内容は異なりますが、私が実際に利用した産後ケア事業を例にご紹介します。
施設型
< 産科医療機関や助産所・助産院への宿泊>
・実施場所: 医療機関、助産所・助産院
・内 容:乳房ケア、休息、健康チェック、沐浴指導など
・利用条件:通算7日(6泊7日)
※1泊2日で2日のカウントになり、2泊3日+3泊4日と分けても利用可能
施設型の主な目的は母体の休息です。
産後の入院の延長といった感じで、沐浴は産院でしてくれたり、赤ちゃんを預けて休息を取らせてもらったりと、赤ちゃんと母体のケアを受けれるのが施設型です。
訪問型
<助産師が自宅へ訪問>
・実施施設:医療機関、助産所・助産院
・ 内 容:沐浴、抱き方、授乳指導、発育計測など
・利用上限 : 通算7回
訪問型は自宅に助産師が来て沐浴指導や育児相談、授乳指導、発育測定などを行ってくれますが、母体のケアはありません。
対象者
・市内在住の体調や育児に不安がある産後5カ月未満のお母さんと赤ちゃん
有効期限
・退院当日~産後4カ月
利用料金
・施設型:通常料金の2割負担
・訪問型:通常料金の2割負担
※課税世帯の場合(自己負担割合に応じた金額自己負担割合)
※自己負担割合は世帯の課税状況により異なる
※各自治体に寄り利用料金は異なります
産後ケアは医療費控除の対象?
産後ケアを利用した場合の費用は医療費控除の対象になります。
施設型を利用して産後ケアのために入院した場合も、訪問型を利用して助産師による新生児の保健指導等を受けたた場合も医療費控除の対象になります。
産後ケアを利用するためにタクシーやバスなどの公共交通機関を利用した場合は、交通費も医療費控除の対象となりますので、領収書をもらうようにしましょう。
領収書がない場合でも、バスや電車をした日・利用した交通機関名・利用料金を控えておけば大丈夫です。
産後ケア(宿泊型)にかかった費用
私は産後に身の回りのお世話をしてくれる人がいなかったため、産後ケア対象の産院を選び、通常入院5日+6泊7日で宿泊型の産後ケアを利用しました。
産後ケアは土・日・祝も同一料金で利用できたため、6泊7日の産後ケア利用料金は1日6,000円×7日=合計42,000円でした。
利用料金は施設や自治体により異なります。
土・日・祝などの追加料金に関しては利用し施設へ事前に確認したほうがいいです。
産後ケア利用のメリット
・赤ちゃんを預かってくれる
・しっかり休息することができる
・すぐに助産師のケアが受けれる
授乳指導や乳房ケア、母体の休息など母体ケアはもちろんですが、赤ちゃんのことを始め、不安なことがあればすぐに助産師に相談できる環境で過ごせるのという点は産後ケア利用のメリットです。
産後5日の退院ではまだ会陰切開の傷が痛んだり、胸が張って痛い、寝不足など母体の体調も万全ではありませんよね。
慣れない赤ちゃんのお世話に疲れたり、体調が悪い時は赤ちゃんを一時預かりしてもらって連続して睡眠をとることができたのも産後ケア利用のメリット。
不安なことがあればすぐに助産師さんに相談でき、胸がカチコチになって辛い時はマッサージしてもらったりと、産後ケア利用中は至れり尽くせりでした。
コロナの影響から母親学級は一度も参加することができませんでしたが、産後ケア利用中には何度も沐浴を教えてもらったりと、産前に不安だったことは入院中に解決できました。
産後ケアを利用したデメリット
・入院状況によっては希望通りに利用できない
・産院でもらえる出産セットでは足りない
・入院期間が長いため荷物が多い
産後ケア宿泊型のデメリットは、希望日・希望利用期間に利用できない可能性もあるという点です。
出産直後の入院が優先になるため、入院状況によっては希望通りに施設型の産後ケアを利用できないために一度退院させられたり、施設を移ったりというケースも稀にあるそうです。
私のように、退院当日から宿泊型の産後ケアを利用する場合は、通常の入院道具+産後ケア利用日数分の着替えなどが必要となるためかなりの荷物になります。
私が産後ケアを利用した産院では、産後ケア利用期間に伴うおむつ・おしりふきは実費だったため、産院での購入または自分での準備が必要になりました。
出産時に産院でもらえる入院セットに含まれるおむつ・おしりふきの他、ナプキンなどは5日分ほどの量しか入っていないため、5日以上の入院になる場合は産院でもらえるセットでは確実に足りません。
産後ケア利用者には入院セットとは別におむつ・おしりふきがもらえる施設もあるそうなので、産後ケア利用を検討している方は、事前に利用施設へ確認をとったほうがいいです。
コロナ禍での産後ケア利用の注意点
通常ならできることも、コロナ対策で制限されている可能性があるため注意が必要です。
実際に私が宿泊型の産後ケアを利用して「事前に知りたかった」ことをご紹介します。
①共同スペースは閉鎖されている可能性がある
通常なら来客者・産後ママが利用できる共同のカフェスペースがある産院でしたが、コロナ感染防止対策のためにカフェスペースは閉鎖されていました。
カフェスペースには自由に使える電子レンジや、飲料の無償提供がされていたので入院中に利用できないのは残念でした。
カフェスペースを設けている産院は多いと思いますが、コロナ対策で利用制限がかかっている可能性もあります。
②アメニティ類がない可能性がある
私が出産した産院では、コロナ感染防止対策のためシャンプーやボディソープなどのアメニティ類が姿を消していました。
入院道具を少しでも減らしたかった私は、トラベル用のパックになったものを少ししか準備していなかったため、夫にアメニティ類一式を持ってきてもらう羽目になりました。
まとめ
私は初産でしたが、コロナの影響で帰省できない・産後の手伝いもないといった状況が不安だったため少しでも不安を和らげようと産後ケアを利用しました。
産後ケアを利用したことで約2週間たっぷり休息をとることができ、傷口もかなり回復して気持ちにも余裕ができた状態で退院することができました。
私が利用した施設では、産後うつ予防のカウンセリングを受けれたり、小児科医に育児相談ができたりと、不安なことは解消して退院できるようなサポートが充実していたので産後ケアを利用して大正解でした。
施設によってサービスは異なりますが「初めての出産で産後が不安…」という方には産後ケアはとてもおすすめの制度です。
自治体や産院により内容は異なります。
気になった方はお住まいの地域の産後ケア事業を調べてみてくださいね。
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