「里帰り出産を断られ、実家に帰れない」「産後は手伝いをしてくれる人がいない…」これらは実際に私が直面した状況です。
退院してからは24時間体制の慣れない育児に常に寝不足、それでも最低限の家事をこなすといった産褥期を過ごした私ですが、こんな状況でもなんとか産後1ヵ月をのり切れたのはあらゆるサービスを利用したから。
今回は、産後ヘルパーを実際に利用したメリット・デメリット、気になる利用料金やサービス内容をご紹介します。
産前・産後ヘルパーとは?
妊娠中または出産後、家事や育児を手伝える人がいない家庭等に、身の回りのお世話や育児の援助などのサポートしてくれる事業。
各自治体により制度や利用料金はさまざまですが、今回は私が利用した「市の産後ヘルパー派遣制度」についてご紹介していきます。
産後ヘルパー サービス内容
家事の援助
・食事の準備や片付け
・衣類の洗濯
・清掃
・近隣店舗への買い物
・その他、必要な家事の援助
育児の援助
・授乳
・沐浴の介助
・おむつ交換
・その他、必要な育児援助
①対象者
・市内在住者
・妊娠中または出産後1年未満、家事や育児を行う者がいないため支援が必要な世帯
②利用期間
妊娠中※から出産後1年未満
※妊娠中から登録可能で、登録後1週間後から利用可能
③利用時間・回数
・年末年始(12/29~1/3)を除く毎日利用可能
・午前8時~午後6時まで
・1回2時間、1日2回まで利用可能
・利用上限は合計30回まで(多胎の場合は50回)
④利用料金
・1回2時間で1,800円
・駐車場がない場合、コインパーキング代は実費負担
産後ヘルパー利用のメリット
産後ヘルパー利用のメリットは、家事を任せて赤ちゃんのお世話と自分のケアだけに時間が使えるという点です。
産後は骨盤がグラグラして恥骨が痛い、会陰切開の傷が完治していない、慣れない赤ちゃんのお世話に常に睡眠不足…このようなボロボロの状況でも産後に身の回りのお手伝いをしてくれる人がいないと休んでいられないんですよね。
しかし週1、2回ヘルパーさんに来てもらうだけで、2日分くらいの食事を準備してもらえたり、掃除をしてもらえたりと、かなり楽をすることができました。
少しでも時間を有効活用してもらえるように最低限の準備をして、やってほしいことを優先順にリストアップしておくとスムーズです。
私は『ご飯の準備>掃除>洗濯のとりこみ>アイロンがけ』をお願いしていました。
産後ヘルパー利用のデメリット
産後ヘルパーを利用して感じたデメリットはヘルパーの質にはかなり差があるという点です。
1回2時間のサービスで、依頼した内容すべてを2時間で終わらせてくたヘルパーさんもいれば、依頼した内容の6割程度しか2時間でできなかったヘルパーさんもいました。
あくまでプロではなく身の回りのサポートをするお手伝いさんであるということを認識しておかないとガッカリしてしまう場合もあります。
母体ケアなら産後ケア、育児関連ならファミリーサポートセンターなど、用途に応じて利用するサービスを選ぶようにしましょう。
産後ケアと産後ヘルパーの違い
私は産後ケアと産後ヘルパーどちらも利用しましたが、内容には大きな違いがあります。
産後ケアは母体のケア、赤ちゃんのケアが主な目的です。
■産後ケア(訪問型)
[対象]
出産後~生後4ヶ月までの赤ちゃんとママ
[事業内容]
母乳のこと、赤ちゃんのことなど主に母子のケアを目的としている事業。
助産師さんが自宅へきて母乳や育児について相談にのったり、アドバイスを行います。
一方、産後ヘルパーの主な目的は身の回りの介助です。
■ ヘルパーサービス
[対象]
妊娠中~出産後、家事や育児を手伝える方がいない家庭など
[事業内容]
ヘルパーの方が自宅にきて、身の回りのお世話・お手伝いしてくれる事業。
洗濯・掃除など身の回りの介助、おむつ交換や沐浴のお手伝いなど育児援助をしてくれます。
助産師や保健師ではないため赤ちゃんのお世話や母体のケアはしません。
ただし、自治体や事業所によっては産後ヘルパーでも母乳マッサージなどの母体ケアが含まれる場合もありますので、お住まいの地域の産後ヘルパーサービスをご確認ください。
▽産後ケア利用の体験談はこちら▽
産後ヘルパーは医療費控除の対象?
私は退院~床上げまでの期間に週1、2回のペースで合計4回、市の産後ヘルパー派遣制度を利用しました。
産後ヘルパーにかかった費用は1回2時間で1,800円×4回利用=合計7,200円です。
この、産後ヘルパーにかかった費用は医療費控除の対象にはなりません。
療養上の世話をしてもらった場合は医療費控除の対象となりますが、私が利用した産後ヘルパーの主な目的は身の回りの介助であって母体のケアではないため医療費控除の対象とはなりませんでした。
国税庁HPにも記載があります>>
療養中のため家事を家政婦に依頼した場合の費用|国税庁 (nta.go.jp)
産後ヘルパーなどのサービスは産前に調べておこう
「産後の1ヶ月くらいなんとかなる!」と思っていましたが、お手伝いなしで産後1ヵ月をのり切ることは精神的にも体力的にも大変でした。
「育児支援ヘルパー」「産褥シッター」「ファミリーサポートセンター」など、産前産後のヘルパーサービスは他にもたくさんあります。
サービスの利用有無に関わらず妊娠中から登録できるものも多いので、妊娠中から地域の産後ケアサービスを調べておくことで、産後の不安・負担が少しでも減らせます。
私が利用したサービスについてご紹介してきましたが、地域によりサービスは異なりますので、気になるサービスがありましたらお住まいの地域のサービスを調べてみてくださいね。
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