息子のアトピーを機に「アトピー」とか「脱ステロイド」とつく本を図書館で読み漁りました。
「ステロイド否定派」の本はもちろんですが、「ステロイド肯定派」の本も並行して読むようにしています。
読んで参考になった本、面白かった本、購入に至った本など、自身の備忘録としてご紹介します。
アトピー悪化への道 治癒への道/吉野 丈夫
タイトル:アトピー悪化への道・治癒への道―検証ステロイド薬害 VS HMS(ハミス)
著 者:吉野 丈夫
出版社 :ごま書房
現在は中古での取扱いしかないようですが、価格は高騰していません。
図書館などでお探しになるのもおすすめです。
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合成ステロイド剤は排出されない
塗布したステロイド剤は酸化し、酸化ステロイドー過酸化脂質となり、活性酸素を大量に発生させ、そして皮膚トラブルを生じさせるのです。
アトピー悪化への道 治癒への道/吉野丈夫
「ステロイドが蓄積する」という脱ステ派の医師の本も何冊か読みましたが、吉野さんも同じく「合成ステロイドは蓄積する」といっています。
身体から自然に分泌されるステロイドは毎日分泌されるものの、ほとんどが排出されるのに対し、合成のステロイド剤は排出されずに蓄積されてしまいます。
ステロイド剤が酸化すると酸化ステロイドになるのですが、この酸化を受けたステロイドこそが、組織に沈着し蓄積されるんだとか。
「ウテメリン(リドトリン)」は妊婦にとって安全なのか
私は息子を妊娠中に「子宮頚管が短くお腹が張りやすいから」という医師の判断で、ウテメリン(リドトリン)という張り止めの薬を飲んでいました。(※ウテメリンは先発品、リトドリンは後発品)
吉野さんの本にはこの「妊婦のウテメリン」使用についても触れていました。
ウテメリンは切迫流産・切迫早産治療剤として使われ、交感神経を刺激することによって子宮平滑筋を緩めるものなのですが、このウテメリンの添付文書には以下の注意点があります。
切迫流産患者にはあらかじめ安静療法を試みた後に本剤を投与するとともに、症状の消失がみられた場合は漫然と継続投与しないこと。
ウテメリン錠5mg (pmda.go.jp)
更に、同じ切迫流産・切迫早産の薬である『リトドリン』の添付文書「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」にはこのような記載もあります。
出産直前に本剤を投与した場合には、出産直後の授乳を避けることが望ましい[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]
リトドリン錠5mg「PP」の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 (nikkeibp.co.jp)
「たまにお腹が張るかも?」という自覚はあっても休めば治まる程度で、出血があったわけでもありません。
正直ウテメリンの副作用が辛くて飲むのをやめたいと毎回のように医師に訴えていたほど。
しかし医師からは ”子どもの安全を優先するように” と言われたこともあり、主治医の判断によって24週から出産の当日(37週)までウテメリンを慢性的に服用していたんです。
もちろん当時は添付文書なんて一切目を通していなかったため、出産当日までリトドリンを服用していたにも関わらず、生まれたばかりの息子に母乳も与えていました。
今思えばこれが原因でアトピーになってしまったのではないか。と悔やむばかりです。
一読する価値あり!
吉野丈夫さんの見解が的を得ていて面白いんです。
ステロイド肯定派 御用学者の「ステロイドは安全」という意見への、吉野さんの反論は非常に参考になり、腑に落ちることが多く面白い。
「うんうん。わかる!」「息子もそうだった…」そんな風に共感を得る箇所が多い一冊でした。
見どころはたくさんあるのですが、切迫早産の薬として処方される「ウテメリン」のお話しは身に染みる思いで何度も読みなおしました。
身近なステロイド剤についても触れてもあり、市販薬にも普通にステロイド剤が使われているということなど、非常に参考になるところが多いです。
是非、興味のある方はご一読ください。
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